そもそも、「文法」っていうもの自体が、言語の後からできた“おまけ”だって知ってましたか? これって、言語そのものが生まれて、それをどう整理するかっていう過程で生まれたものなんです。だから、英語を学ぶ時に、まず最初に文法をガチガチに覚えるっていうアプローチ自体が、そもそもナンセンスなんです。従来の英語学習法、つまり文法ありきで始める勉強法は、正直言って意味がないと思います。
文法は、マジョリティとマイノリティの問題
文法の話になると、まるで「正解」か「間違い」かって話をする人がいますよね? でも、本当のところはそんな単純なものじゃなくて、単なる「マジョリティ」か「マイノリティ」かの問題なんです。どういうことかっていうと、多数派が「こっちの言い方の方がしっくりくるな」と感じる方が、いわゆる「正しい文法」になるわけです。逆に、少数派が使う言い回しは、「文法的に間違っている」とみなされることが多い。
例えば、「It’s me」と「It’s I」という表現があります。「It’s I」が文法的には正しいとされているんですが、実際の会話ではほとんどのネイティブスピーカーが「It’s me」を使いますよね。これってつまり、多数派が「It’s me」の方がしっくりくると感じているから、その表現がスタンダードになっているわけです。
だから、正しい英語を話したいなら、まずはネイティブの大量の表現に触れて、彼らが「しっくりくる」と感じている言い回しを積極的に吸収していくべきなんです。
「英文法学習」はスキップできる?
私が思うに、英語学習において文法を独立させて勉強する必要はないです。少なくとも、最初の段階では「文法の本を読み込む」ことは、優先順位がかなり低い。実際、子どもたちは誰も文法の本を読んでから言葉を覚えるわけではありません。彼らはまず、大人たちの話す言葉をそのまま聞いて、それを真似しながら言語を獲得していきます。つまり、言語を習得するプロセスは、まず「大量のインプット」と「真似」によって成り立っているわけです。
それに、ネイティブスピーカーたちは、いちいち文法を意識して話しているわけじゃないんです。例えば、私たちが日本語を話すときに、「今、私は主語を言ったから、次は述語を言わなきゃ」なんて意識していませんよね。そうじゃなくて、自然に口から出てくるフレーズが正しい言い方だと感じている。これこそが、言語習得の本質だと思います。
「しっくりくる」感覚を磨く
じゃあ、どうやって「しっくりくる」英語表現を身につけるのか? それは、徹底的に英語に触れることです。私は英語の勉強をする時、ひたすら英語に触れて、知らない単語や表現に出会うたびに、それをそのまま丸ごと覚えるようにしていました。ここでポイントになるのは、「文法的に正しいかどうか」ではなく、「ネイティブが実際に使っているかどうか」ということです。
具体的には、映画やドラマを観ているときに、知らない単語やフレーズが出てきたら、その部分を何度も聞き返して、自分で言えるようになるまで暗唱する。そうすることで、次第に「この言い回しが自然なんだな」という感覚が体に染みついていきます。これがいわゆる、「しっくりくる」英語を身につける方法です。
スピードと量が鍵
もう一つ大事なのは、スピードと量です。私は英語の勉強をするとき、とにかく「速さ」を意識していました。スキマ時間を使って、瞬時に英作文をしたり、単語やフレーズを暗唱したり。なぜスピードが重要かというと、言語の理解と運用には「速度」と「正確さ」が密接に関係しているからです。速く処理できる情報ほど、頭の中に定着しやすくなるんです。これはスポーツと同じで、反射的に動けるようになるためには、繰り返し練習することで、動きを体に覚えさせる必要がありますよね。それと同じで、英語も速く反応できるようになるためには、大量の英語に触れて、実際に使ってみるという訓練が必要なんです。実際に私が取り入れた方法は、通勤時間やちょっとした待ち時間など、スキマ時間を最大限に活用することでした。このスキマ時間に、頭の中で自分なりに簡単な英作文をしたり、フラッシュカードアプリで暗記した表現を口に出して言ったりして、アウトプットのスピードを上げていきました。それに、たくさんのフレーズや単語に触れると、自然と「英語の感覚」が身についてきます。この「感覚」こそが、文法書に頼らずに英語を使いこなすための一番の武器なんです。## 文法の「答え合わせ」はあとからでいいここまで読んで「でも、文法がないとやっぱり不安だ」という方もいるかもしれませんね。もちろん、文法を全く無視していいとは言いません。だけど、文法は最初から学ぶものではなく、後から確認するためのものだと考えてください。たくさんの表現に触れて、その中で「しっくりくる」ものを吸収していったら、次にその表現がどういう文法的なルールに基づいているのか、答え合わせをすればいいんです。例えば、「I have been to New York」という表現を覚えたとしましょう。このフレーズが使われる場面やニュアンスを理解し、しっくりくるようになった後で、「これは現在完了形という文法だ」と気づけばOKなんです。文法は理解の補助であって、言語の使い方を最初から教えてくれるものではない。だから、英語を学ぶ時は、まずは大量のインプットを優先し、文法は必要になった時に参照するというスタンスで問題ないんです。## 文法の「ルール」に縛られない自由私たち日本人は、学校教育でまず文法から学ぶことが多いです。そのせいで、文法を一度も確認せずに英語を使うことに対して抵抗感を持つ人が多いかもしれません。だけど、英語を実際に話す現場では、完璧な文法を意識しているネイティブスピーカーはほとんどいません。むしろ、彼らも間違えることがあるし、言語というのは生き物だから、その場のニュアンスや文脈によって柔軟に変わるものなんです。だからこそ、文法のルールに縛られるのではなく、どんどん自由に英語を使ってみることが大切です。間違えたっていいんです。むしろ、間違えた方が早く覚えることもあります。「このフレーズが使いづらいな」と感じたら、それが自分の中での違和感の表れであり、その違和感をしっかり認識することで、次にもっと自然な言い方を選べるようになります。
結論:英語は「大量のインプット」と「しっくり感」
結局のところ、英語を本当に使いこなすためには、文法に縛られることなく、大量のインプットを通じて「しっくりくる」表現を自分の中に取り込むことが一番の近道です。文法は、言語を理解する上での手段に過ぎず、それが目的になるべきではありません。まずは、英語をたくさん聞いて、たくさん話して、自分にとって「しっくりくる」英語を探し出す。そうすれば、自然と「正しい文法」も身についていきます。そして、何よりも大切なのは、自分の英語力に自信を持つことです。文法的に完璧じゃなくても、ネイティブが使う自然な表現をしっかり吸収できれば、それが一番効果的な英語学習法です。だからこそ、文法に囚われず、たくさんの英語表現に触れて、自分の「しっくりくる」感覚を信じて、どんどん英語を使ってみてください。
英語はコミュニケーションの手段であって、ルールに縛られるものじゃない。自由に、そして楽しく、英語を学んでいきましょう。